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科目の概要

データサイエンスの基礎知識を身につけることを目標にする。基礎的知識の中に個々の技術はもちろん含まれるが、それに加えて現代のデータサイエンスが成立した歴史的過程や統計学の考え方などのコンセプト理解も含めることにする。また、近年のホットトピックである、データ可視化の方法、統計学的因果推論的思考法についても取り扱うことで、データの表面的な理解でなく、構造を深く理解することができるよう講義を設計する。また講義の各所では適切にAIツールを用いる。AIツールは便利なものだが、その適切な使用には、統計学・機械学習の基礎知識が必要であることを学ぶ。

科目情報

履修想定年次
1年次
単位数
2単位
開講Q
2Q、4Q
科目区分
選択必修(主要)
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
BSC-1-B1-0204-003
到達目標
基本的な分析法に習熟し、基礎的な集計、可視化、統計モデルを作成できる。データから何らかの知見を抽出し、真実を明らかにしていく過程に面白さを見出し、自ら積極的にデータ活用を志向する態度をもつ。
教科書・参考書
  • 【教科書】オリジナル教材【参考書】北川源四郎他『教養としてのデータサイエンス(データサイエンス入門シリーズ)』、講談社、2021
授業時間外の学修
各回の講義内容は繰り返し見返し、各回二時間ほど復習を行ってください。また、次回の学習内容についてもあらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebで調べるなどして各回二時間ほど予習を行ってください。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
データサイエンスの世界へようこそ!

データサイエンスとは何かについて学ぶ。学生、ゲストとその発展の歴史を対談形式で概観しながら、データサイエンスの成り立ちや、社会にどのように応用されているかについてイメージを膨らませる。

2
データってなんだろう?

データはさまざまな視点から分類することができるということを知る。それぞれのデータの特徴や適切な扱い方に違いがあることについて学ぶ。

3
統計学ってなんだろう?

統計学の基本的な3つの考え方、ばらつき、相関と因果、確率について学ぶ。また、サンプリングの手法とデータの持つバイアスについても概説する。

4
統計学と機械学習の歴史と現在

統計学及び機械学習の歴史を時系列的に学修する。その過程を見ていく中で統計学と機械学習の目的の違いについても簡単に触れる。

5
データを可視化してみよう!

「2.データってなんだろう?」で学修したデータの分類を手がかりに各種データの集計や可視化の方法(記述統計学)について学ぶ。可視化によって明らかになることは多く、適切な可視化はデータの理解を促進することを事例を用いて解説する。

6
データを要約してみよう!

数値変数の要約統計量の計算方法とその意味について学ぶ。また各種統計量をどのように現実の場面で役立てていくか事例を用いながら説明する。

7
ばらつきを測ってみよう!

分散、標準偏差、変動係数、いわゆるばらつきを表す変数について学ぶ。ばらつきについて考えることが統計学の根幹であり、様々な分析の基礎になっていることを解説する。また標準化による分布の変換についても学ぶ。

8
2変量統計:量×量を分析する!_PART1

量的な2変量の統計処理の基礎について学ぶ。相関係数の計算とその性質、また可視化の手法についても講義する。

9
2変量統計:量×量を分析する!_PART2

回帰分析の原理について学ぶ。回帰分析の概要と推定法(最小二乗法)について解説する。また出来上がったモデルの精度を検討し、その他と比較したりすることは非常に重要である。その方法を解説する。

10
2変量統計:量×質を分析する!

量質の2変量データの分析について扱う。可視化の方法と相関比の計算をメインに扱う。また地理データを用いて、データを可視することや、要約することの楽しさを知ってもらう。

11
2変量統計:質×質を分析する!

質質の2変量データの分析について扱う。クロス集計表やヒートマップなどの可視化法を学ぶ。クラメールの連関係数の計算法、またクロス表を用いてリスクやオッズの考え方にも触れる。

12
条件付き確率

条件付き確率の定義について、問題演習を挟みながら解説する。条件付き確率の考え方は日常的にも必須であり、今後データサイエンス系科目を履修する上でも重要であることを理解してもらう。

13
ちょっと変だよ!データサイエンス

統計・機械学習の誤用例を取り上げ、どこがおかしいのか検討する。新聞や雑誌の記事・ニュース・学術論文などを素材として、それらを批判的にみる態度を養う。

14
統計学的仮説検定ってなんだろう

統計的仮説検定の基礎について学ぶ。導入のため仮説検定の例としてコイン投げによる二項検定を使うが、t-検定などにも少し触れる。また検定の現代的な意味についても批判的に検討する。

15
総合演習

これまでの授業を総合した演習を行う。これまでの知識を応用し、どういった場面で活用できるかについて事例をいくつか扱いながら学ぶ。

関連科目