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科目の概要

本科目では企業が起業の後に他社との競争の中でいかに経営されていくかを、多数の企業の改革に参画してきた経営コンサルタントである講師の視点から教示する。具体的には小売り、遊園地、ホテル、機械メーカー、ネットビジネスなどの幅広い事例を通じ、マーケティングから戦略構築や組織運営、さらに経営再建などの経営手法を学ぶ。

科目情報

履修想定年次
1年次
単位数
2単位
開講Q
2Q、4Q
科目区分
選択必修(主要)
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
BSC-1-B1-0204-013
到達目標
企業・経営関連のニュースや記事が無理なく理解できるようになることを目指す。また就職活動に際し、各企業の特徴や将来の展望、さらに業種や職種の特性を、より明確に理解できるようになる。卒業後に経験する企業との取引、投資などの局面では、批判的な視点から分析する力を発揮することで、重要なポイントが要領よく見抜けるようになる。
教科書・参考書
  • 三谷宏治『新しい経営学』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2019年
授業時間外の学修
各回の講義内容は繰り返し見返し、各回二時間ほど復習を行うこと。また、次回の学習内容についてはあらかじめ不明な用語や前提となる知識はWebで予習しておく。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
企業経営の全体像

初回は授業の全体像を解説する。企業には大企業、中小企業、ファミリービジネスなど様々なタイプがあり、業種の特性によっても経営のやり方が違うことを学ぶ。さらに企業活動を理解する基本ツールである「ビジネスシステム」の考え方を学ぶ。

2
企業経営の仕事(事例研究:良品計画)

今回は企業経営の日常と実像を理解するために(株)良品計画を例にとり、現場の店舗、本社、さらに社長がどのような仕事・役割を果たしているかを学ぶ。特に普段目に触れる商品や店舗の背後にどのような組織や仕組みがあるのかを理解する。

3
ビジネスモデル(1)

事業収益を支えるビジネスモデルの考え方を学ぶ。今回はQBハウス、ビジネスホテル、LCC(ローコストキャリア)など低価格型の事業を取り上げる。

4
ビジネスモデル(2)

前回に続き、今回はABCクッキング、オフィスグリコ等のビジネスモデルについて学ぶ。これらは今までにない商品/サービスを提供する事例である。またビジネスモデルの公共サービス等への応用可能性を考える。

5
デジタル戦略とシェアリング

IT技術の進化やスマートフォンの普及が企業経営を大きく変えつつある。また、プラットフォーマーが流通・商業の姿を変え、異業種間の競争と連携が進む。今回はデジタル技術が経営にもたらす影響を考える。

6
資金、人材、組織

実際に企業を経営するうえで不可欠なのが資金と人材である。今回は資金を調達し、投資し、売り上げを立てて利益を上げ、また再投資していく企業の資金の循環と戦略を考え、仕事を進める人材の調達と育成の方法について考える。

7
マーケテイング①(4Pの考え方)

いかにして優れた商品・サービスを創るか。そしてどうやって顧客にその存在を知り、理解し、買いたいと思ってもらうか。今回は企業が顧客に合わせた商品・サービスを開発し、アピールするマーケテイングについて学ぶ。また4Pの概念を知る。

8
マーケティング②(ブランド戦略等)

取引が重なると商品や企業は顧客の信用を得て、実態を離れたブランドが価値を持つようになる。ブランドは顧客と企業の継続的関係を強固にする。今回はブランドの価値、構築方法、その管理の方法を学ぶ。

9
顧客対応とサービスマネジメント

サービスはモノと異なり人が人に提供するため品質管理が難しい。また従来はモノを売る事業が最近はサブスクリプション契約、アフターサービス、コンサルティング営業などの伸長でサービス化する。今回はビジネスのサービス化と成功のポイントを学ぶ。

10
コストと生産性の管理

事業を営む上で最も重要な作業はコストの管理である。コストは直接的には安くうまくモノを調達することで抑制できるが、加えて設備など買ったものをいかに有効活用するかが重要である。今回は調達方法のほか、固定費の回転効率の向上策、外注管理の方法など実務上、重要な技法についても学ぶ。

11
現場の経営品質

経営管理の要諦は企業が利益を生み出す最前線の人やモノの動きを正しく把握し、目標を与え、日々の改善を促すことにある。今回はその手法としてPDCAマネジメント、TQM活動、さらに画像データを使った改善活動の方法を学ぶ。

12
事業ポートフォリオの組み換えと成長戦略

ITなどの技術革新、世界情勢、消費者嗜好の変化で事業環境は次々変わる。経営者はそれを見通し成長分野に先行投資し衰退分野から撤退する。今回は企業収益を最大化する事業構成の組み換えや成長戦略などについて学ぶ。

13
会社のリストラクチャリングとM&A

利益が出せない企業は倒産する。企業は経営不振になると一部事業からの撤退、設備の縮小、社員数の削減等を行う。今回はこれら自助努力の事例のほか、他社への事業譲渡や業務提携、さらに企業買収(M&A)による経営再建の方法を学ぶ。

14
企業と人間、そして社会

20世紀の企業は主に株主に収益をもたらす存在だった。最近では企業は社員の成長、地域への貢献、サステナビリティ等広く社会全般との関わりの中で存在するものとされる。そうした新しい企業の姿をロート製薬の例をもとに探る。

15
企業で働くことについて

今までに学んだ企業経営の知識を念頭に、実際に企業で働く際の楽しさや厳しさ、学びの機会などについて企業で働く若手や人事のプロの話をきくことを通じて学ぶ。

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