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科目の概要

この授業ではコミックを題材に演出、カメラワークなどを学びその役割について考察する。併せて表現上のレクチャーを行う。デジタル化した現代社会で、コミュニケーション及び課題解決の手段として画像による可視化は重要な位置を占める。共有スピードが速く、表現の多様性とクオリティの進化が著しい画像メディアの現状を学ぶ。知識を本質的なものとするため、手を動かし制作をすることで、身体感覚と思考を融合させる学修を行う。

科目情報

履修想定年次
1年次
単位数
1単位
開講Q
2Q、4Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
提出物100%
科目コード
CAR-1-C1-0204-010
到達目標
本授業ではコミックを題材にプロット、コマ割りを習得し作品の設計図であるネームを描くことで画像メディア演出の要諦を理解する。現代におけるデジタル画像の役割について理解し、手を使い、制作しつつ学ぶことによりそのプロセスと価値を知る。さらに、画像とそこから派生する作品を鑑賞、考察し、クオリティを見極める能力を培って、将来的に日本の基幹産業であるクリエイティブ産業を支え、さまざまな形で活躍する人材となる。
教科書・参考書
  • 参考書:佐藤ヒロシ『テクニックでセンスを超える!プロが教えるマンガネーム』日本文芸社,2024年
授業時間外の学修
各回の講義内容は繰り返し見返し、各回の課題内容を踏まえ、最終課題制作も視野に入れて毎回4~5時間ほど予習復習や制作に取り組んでください。
特記事項
前提科目 なし 後継科目 なし ※実務家教員担当科目 【課題内容】 イラスト制作(マンガ制作)・ レビューシート作成 【最終課題の フィードバック方式】 添削 【特筆事項】 課題やレポートが注意事項に反する場合には単位取得が不可となる可能性があります。 1.作品が未完成と判断される場合 2.著しく創造性が低いと判断される作品 3.課題の指示(サイズ・形式・ルール等)が著しく守られておらず、正しく課題を提出したと判断できない場合 4.データの破損・劣化が激しく、提出した課題内容を確認することができない 5.記載事項を判読することが困難な場合(テキストの手書きは科目内で特別に指示がない場合は不可) 6.過去に制作した作品を流用している 7.二次創作作品やトレース等により第三者の権利を侵害する可能性がある 8.AI生成物が含まれている 9.法令または公序良俗に著しく反する 2025年4月1日現在。内容が更新される場合があります。

授業計画

1
マンガ家の分類とゴール設定

この科目でどのようなことを学ぶかを解説する。どのようなメディアでマンガが楽しまれているかを学び、自身がどこを目指すかを考える。自らのクリエイティビティを追求するのか、より高い報酬を得られる表現を模索するのかなど、自らの将来を考えながらゴールをどこに設定するかを考える。

2
企画の作り方

様々なマンガの販売実績を分析し、現代において売れるマンガとはどのようなものか、反対に売れにくいジャンルはあるのかなどを幅広く紐解いていく。それらの傾向から、自らのマンガ制作のとっかかりを作り、どのように作品に落とし込むかを考える。

3
キャラクターの作り方

マンガを支えるキャラクターの魅力とは何かを分析する。キャラクターを生み出す際のルールや注意点、作法を知り、マンガ制作の初心者でも実践できるような再現性の高いキャラクターへの落とし込み方を学ぶ。

4
シナリオの作り方(前編)

マンガをいちから起こすために必要なことや、プロットを制作する上で意識しなければならないことを学ぶ。マンガのプロットにおける起承転結の作り方を知った上で、読者の心を効果的に動かすためのシナリオ展開を考える。またマンガの長さにおいても見せ方やプロットの組み立て方が異なることを知る。

5
シナリオの作り方(後編)

脚本へと展開していく上で意識しなければならないことを学ぶ。セリフのまわしやキャラクター同士の掛け合いなど、面白いマンガとはどのような脚本によって演出されているかを知り、自身のマンガ制作を現実的なものにする。

6
コマ割り・ネーム

マンガ1ページに対して、物語を構成するための適切な情報の入れ方を考え、ネーム制作の知識を得る。コマ割りの方法から最適な文字数、フォントによる演出、漫符の使いどころ、カメラワークなど、マンガ制作において必要な知識を学ぶ。それぞれにどのようなパターンがあり、どう使い分けるのかなど、具体的な事例をもとに解説する。

7
マンガの分析

物語を伝えるために必要な情報を、どのように視覚的表現として入れるとよいかを考える。これまでの回で学んだコマ割りや効果線などの表現を実際どのように活用すればよいのか解説する。

8
マンガ家として生きていくには

現代では広く浸透しているSNSを使ったマネタイズの方法など、ビジネス的な視点からマンガのロジックを知る。マンガ家として「生活できる」「ヒットを飛ばす」を実現することを目指し、どのような道のりでキャリアや作品を築いていけばよいか、講師の経験の中からヒントを伝える。それらを総合し、将来自分がどのような方向性でマンガを描きたいのかを考える。

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