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科目の概要

この授業ではクロッキーにより重心、バランス感覚を習得、画像を構成する物理法則を知る。併せて表現上のレクチャーを行う。デジタル化した現代社会で、コミュニケーション及び課題解決の手段として画像による可視化は重要な位置を占める。共有スピードが速く、表現の多様性とクオリティの進化が著しい画像メディアの現状を学ぶ。本学では知識を本質的なものとするため、手を動かし制作をすることで、身体感覚と思考を融合させる学修を行う。

科目情報

履修想定年次
1年次
単位数
1単位
開講Q
1Q、3Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
提出物100%
科目コード
CAR-1-C1-1030-009
到達目標
本授業では重心移動、動き、シルエットの表現を習得しそれらが持つ意味性について考察する。現代におけるデジタル画像の役割について理解し、手を使い、画像を制作しつつ学ぶことによりそのプロセスと価値を知る。さらに、画像とそこから派生する作品を鑑賞し、考察し、クオリティを見極める能力を培って、将来的には、いまや日本の基幹産業であるクリエイティブ産業を支え、さまざまな形で活躍する人材となる。
教科書・参考書
  • 参考書:下田健太郎『下田スケッチ人物本』アソビヅクリ,2019年下田健太郎『下田スケッチ描き方』アソビヅクリ,2019年下田健太郎『下田スケッチシワ本』アソビヅクリ,2023年
授業時間外の学修
各回の講義内容は繰り返し見返し、各回の課題内容を踏まえ、最終課題制作も視野に入れて毎回4~5時間ほど予習復習や制作に取り組んでください。
特記事項
前提科目 なし 後継科目 なし ※実務家教員担当科目 【課題内容】 イラスト制作・ レビューシート作成 【最終課題の フィードバック方式】 講評動画 【特筆事項】 課題やレポートが注意事項に反する場合には単位取得が不可となる可能性があります。 1.作品が未完成と判断される場合 2.著しく創造性が低いと判断される作品 3.課題の指示(サイズ・形式・ルール等)が著しく守られておらず、正しく課題を提出したと判断できない場合 4.データの破損・劣化が激しく、提出した課題内容を確認することができない 5.記載事項を判読することが困難な場合(テキストの手書きは科目内で特別に指示がない場合は不可) 6.過去に制作した作品を流用している 7.二次創作作品やトレース等により第三者の権利を侵害する可能性がある 8.AI生成物が含まれている 9.法令または公序良俗に著しく反する 2025年4月1日現在。内容が更新される場合があります。

授業計画

1
観察をしよう![人物(全身)を描く]

クロッキーとスケッチの目的について知り、目的を持って対象物を描くことの意味を学ぶ。人物の全身を描く方法を実践する中で、目的次第でかける時間や意識することが変わるのを実感し、見たまま描くとはどういうことなのか、観察について理解する。小さなことに気がつくことの大切さを知り、少しずつ描くことに慣れることを目指す。

2
観察をしよう![人物(細部)を描く]

身近な手というモチーフを描く過程を通して、物体を構成する「面」の存在を認識し、その重要性への理解を深める。実際に手を描きながら、具体的な面、抽象的な面という視点を使って形を捉えることを試みる。物を見て描く、つまり認識して再構成するということは、さまざまな視点を使って行うことが大切であることを学ぶ。

3
観察をしよう![服のシワを描く]

服のシワの原理を観察し、平面的ではなく立体的なシワの構造を知り、実際に服のシワを観察しながらスケッチを行う。体勢やポーズが変わることで起きる変化を観察し、さまざまな角度からそれらを見ることを通じて立体としてシワをとらえる視点を養う。これらを通して、観察することで得られる情報の大切さを知る。

4
観察をしよう![木を描く]

人物を描く中で学んだ手法を活かし、野外に出て樹木を観察する。モチーフを描くことで線表現の言語を増やし、線で幅広い対象物を表現する可能性を知るとともに、そのコントロールについても学ぶ。モノの特徴を抜き出すポイントを知り、実践を通して習得する。

5
観察をしょう![葉を描く]

屋外や屋内にある植物の葉を観察して描き、描くことや観察することに慣れる。近づくと薄い一枚に見えても、離れるとこんもりした塊に見えるなど、距離によって抜き出す特徴を変える視点を獲得し、植物だけでなくあらゆるモチーフへの応用を目指す。

6
観察をしよう![工業製品を描く]

観察の精度と形への理解度が浮き彫りになる工業製品などを描くことで、形のバランスを見る目を養う。人体や植物とは違うわかりやすい立体物を使い、あらためて立体物への理解を深める。立体には見える面と見えない面が共存しており、見えない部分を想像で補い「頭の中で″見る″」ことで、初めて見れたことになる。こういった立体理解についても学ぶ。

7
観察をしよう![建物を描く]

屋外に行き、空間という大きな面の存在や見え方について理解を深める。写真や画像ではわからない、自身の体感を伴って立体空間の見え方の変化を学ぶ。しゃがんだり、寝転がったり、体勢を変えることで変化する空間の見え方を観察することで、法則をつかみ、理解を深める。

8
観察をしよう![川を描く]

これまでの観察の経験や線表現を活かし、川を流れる水を観察して描く。 特徴を見つけ、覚えて、雰囲気を忘れないうちに描き出してみる中で、今までよりも記憶に頼った即興性の高い描画方法を実践する。 川の特徴を分析し、描くことを通して、観察の楽しさや絵を描くことのおもしろさに触れる。

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