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科目の概要

本科目では、会計の歴史や簿記のしくみの説明から始まり、財務諸表の基礎的な読み方及び実践的な分析方法を修得させる。身近な企業の実例の分析を通じて、財務諸表にあらわれる業種の特徴やビジネスモデルへの関心や理解を高め、学生が将来のいかなるキャリアにおいても会計の知識と理解を積極的に活用するスキルとマインドを養う。

科目情報

履修想定年次
1年次
単位数
2単位
開講Q
1Q、3Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
ECON-1-C1-1030-003
到達目標
学生自身が関心のある上場企業の財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)をデジタルツールを用いて自ら入手し、再現可能なプロセスに沿って財務諸表上の重要な数値を網羅的に分析した上で、その分析結果を業界あるいは個社特有のビジネスモデルや事業特性の理解をもとに批判的に評価し、企業の財務状態のあるべき姿や将来の展望について自分なりの考えを論じることができるようになる。
教科書・参考書
  • 天野敦之(著)「カラー版会計のことが面白いほどわかる本<会計の基本の基本編>」KADOKAWA/中経出版;改訂版(2012/9/20)天野敦之(著)「カラー版会計のことが面白いほどわかる本<会計基準の理解編>>」KADOKAWA/中経出版;改訂版(2012/9/20)大手町のランダムウォーカー(著)「会計クイズを解くだけで財務3表がわかる世界一楽しい決算書の読み方[実践編]」KADOKAWA(2022/6/17)
授業時間外の学修
各回の講義内容は繰り返し見返し、各回二時間ほど復習を行ってください。また、次回の学習内容についてもあらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebで調べるなどして各回二時間ほど予習を行ってください。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
会社と会計:イントロダクション

会計の基本概念と会社の意義を理解する。会計の起源、会社の所有者、財務会計の役割、会計基準と監査について学ぶ。

2
簿記の役割

簿記の基本的な仕組みから取引の記録方法、試算表の作成までを学び、各種取引の勘定科目についても詳しく学ぶ。

3
取引記録のタイミング

取引記録のタイミングについて学び、収益と費用の計算から利益を理解し、収益の実現主義、費用の発生主義、費用収益対応の原則を学ぶ。

4
決算とは

決算書の目的、決算の作業プロセス、各種財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)の概要について学ぶ。

5
損益計算書(P/L)とは(1)

損益計算書(P/L)における4つの利益(売上総利益、営業利益、経常利益、当期純利益)について詳しく学ぶ。

6
損益計算書(P/L)とは(2)

本業と4つの費用(売上原価、販売管理費、営業外費用、特別損失)について詳しく学ぶ。

7
P/Lの実例を読む - ニトリHD

ニトリHDのP/L実例を通じて、P/Lの全体把握から売上総利益率、営業利益率の分析まで学び、企業の数字を読み解く方法を学ぶ。

8
貸借対照表(B/S)とは(1)

貸借対照表(B/S)の基本的な3要素や負債の役割、純資産などについて学ぶ。

9
貸借対照表(B/S)とは(2)

流動資産と固定資産の違いや減価償却の計算方法を習得し、M&Aとのれんの関係についても理解を深めることを目的とする。

10
B/Sの実例を読む - ニトリHD

ニトリHDのB/S実例を通じて、B/S全体の把握からボックス図の比率分析、左右バランス分析まで総合的に学び、理論と実践を結びつけることを目的とする。

11
キャッシュ・フロー計算書(C/S)とは①

黒字企業が倒産し得る理由とキャッシュ・フローの関係に始まり、3つのキャッシュ・フロー(営業、投資、財務)について学ぶ。

12
C/Sの実例を読む - ニトリHD

ニトリHDを事例にC/S全体を捉え、フリー・キャッシュフローや財務キャッシュフローの分析を学び、理論と実践を結びつけることを目的とする。

13
総合演習①

メルカリのP/L、B/S、C/Sを用いた実践的な分析を行い、事業構造と財務分析の総合的な理解を深めることを目的とする。

14
総合演習②

ドトールとコメダ、八十二銀行とセブン銀行のP/L、B/S、C/Sを比較し、事業構造と財務分析の総合的な理解を深めることを目的とする。

15
会計と経営者

様々なCEOや経営者とのインタビューを通じて、経営者の視点から企業経営と会計のつながりを学ぶ。

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