シラバス
入学のご案内履修登録

科目の概要

本授業では、公共哲学の古典を身近な事例と、それを参照点としながら、目指すべき日本の将来像について考える。何が正しいのか、その基準が曖昧となった社会において、市民として善く生きるためにはどうしたら良いのだろうか。この授業では修羅場と想定外の事態に対して「最善」の選択をするために、「公共哲学」を学んでいく。

科目情報

履修想定年次
1年次
単位数
2単位
開講Q
2Q、4Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
HUM-1-C1-0204-004
到達目標
何が正しいのか、どういう社会が望ましいのかを判断する上での様々な視点・理論を知ることで、学生個人個人が多様な観点を組み合わせて思索し、自身の考えの根拠を言語化できるようにする。また、それによって、他者の持つ自分とは異なる価値を理解し、ジレンマを乗り越えてコラボレーションできるようになる。
教科書・参考書
  • 【教科書】オリジナル教材【参考書】『公共哲学』(山岡龍一・齋藤純一/放送大学教育振興会、2017年)
授業時間外の学修
各回の講義内容は繰り返し見返し、各回二時間ほど復習を行ってください。また、次回の学習内容についてもあらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebで調べるなどして各回三時間ほど予習を行ってください。
特記事項
前提科目 なし 後継科目 なし 2025年4月1日現在。内容が更新される場合があります。

授業計画

1
はじめに/公共哲学とは何か?

我々個人の判断において、正義や価値がなぜ重要かを考える

2
なぜ公共哲学が必要か?

我々の正義や価値を、哲学的に考えることの意義を考える

3
義務論

正義・価値の考え方の一つとして、義務論を学ぶ。

4
功利主義

正義・価値の考え方の一つとして、社会全体の利益や快楽を考えるメリットとデメリットを考える

5
ロールズとリベラリズム

なぜ、恵まれない人や弱い人を考慮して社会を考える必要があるかを考える

6
コミュニタリアニズム

社会や個人の価値を考える上での、コミュニティの重要性を知る

7
リバタリアニズム

社会や個人の価値を考える上で、自由をどのように捉えたらいいのかを考える

8
感染症と公共哲学

これまで学んできた公共哲学を使って、新型コロナ感染症対策を考える

9
「合理的」な意思決定は可能か?

実際に、公共哲学に基づいて意思決定をする際には、どのような困難があるのだろうか。

10
ハンナ・アーレント

哲学的に公共を考える上で、ハンナ・アーレントの重要性を考える

11
ユルゲン・ハーバーマス

哲学的に公共を考える上でのハーバーマスの重要性を考える

12
現代の公共哲学

民主主義を考える上での、現代の先端的な考え方を知る

13
熟議民主主義の実践

日本における事例を引用しながら、熟議民主主義のあり方を考える

14
「幸福」の再定義

近年注目を集める、well-beingとは何かを理解する

15
日本のウェルビーイングを考える

well-beingを軸にこれからの日本社会を構想する

関連科目