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科目の概要

大学での学問を学ぶために、最低限必要な数学の概念を講義する。主な内容は、関数/微積分/行列計算とその応用である。社会への応用事例を多く取り上げ、それらの数学がどのように我々の社会や生活に利用されているかについて講義する。

科目情報

履修想定年次
1年次
単位数
2単位
開講Q
2Q、4Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
MTH-1-C1-0204-001
到達目標
・各回の数学的内容、特に、関数/微積分/行列計算とその応用に習熟する。 ・計算できることよりも、その概念を理解していることに重点をおく(ただし、本来計算できることは概念を理解することと対立するものではない)。 ・取り扱う数学的概念がどのように社会で応用されているかを知る。
教科書・参考書
  • 【教科書】オリジナル教材【参考書】Sラング『解析入門原書第3版』、岩波書店、1978/H.アントン『新装版アントンのやさしい線型代数』,現代数学社,2020
授業時間外の学修
各回の授業内容は繰り返し見返し、各回二時間ほど復習を行ってください。また、次回の学修内容についてもあらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebで調べるなどして各回三時間ほど予習を行ってください。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
イントロダクション

本講義の概説を行う。このコースで達成したいこと、独自性の説明。 なぜ数学を学ばなければならないか(学ばなくてもいいか)について、現在起きている社会の変化と数学との関係などについて議論する。

2
関数ってなんだろう?

高校までの事例を例として扱いながら、関数の概念について講義する。多変数関数、合成関数、逆関数の概念を導入する。

3
三角関数ってなんだろう?

三角関数について講義する。三角比の歴史から導入し、その三角関数への拡張、波を扱う数学としての三角関数について。最後にフーリエ級数展開の概要とその応用例についても触れる。

4
指数関数ってなんだろう?

指数関数について講義する。指数関数は自然界や社会現象によく現れる最重要な関数であり、その特徴についていくつかの事例を出しながら学修する。

5
対数関数ってなんだろう?

対数の概念、及び対数関数について講義する。対数がどのように使われるか、歴史的な背景を交えて導入し、対数の便利さを解説する。

6
微分ってなんだろう?

微分の基本的な概念について講義する。微分係数、導関数などの基本的な概念とともに、一次近似の概念について導入する。

7
最大最小問題ってなんだろう?

微分を応用して、最大最小問題が解けることを理解する。1変数からはじめ、後半で多変数関数に拡張する、偏微分については詳細に立ち入らない程度で導入する。

8
積分ってなんだろう?

積分の概念について、アルキメデスの取り付くし法などの原始的な概念から出発し、区分求積法について講義する。

9
ベクトルってなんだろう?

ベクトルの基本的な知識について講義する。数の組をベクトルとして扱うことの良さ、ベクトルの基本的な演算について取り扱う。

10
ベクトルの重要事項

ベクトルの線形結合と、それが作る座標系、基底の概念について取り扱う。また、内積という演算を定め、その性質について講義する。

11
行列ってなんだろう?

行列の定義、行列の基本演算について取り扱う。また、特殊な行列についても紹介する。また行の基本変形が基本行列との積によって行えることを確認する。

12
連立方程式を行列で解いてみよう!

連立方程式と行列の関係について講義する。中学校程度の連立方程式の復習からはじめ、行列を用いて連立方程式を表現すること、また逆行列計算をすることで一般的に連立方程式が解けることを解説する。

13
行列をベクトルにかけてみると?

行列を用いた線形変換について講義する。行列によってベクトルが動いていくこと、またそれがどのようにコンピュータグラフィクスに応用されているかについて講義する。

14
行列の応用を見てみよう!

行列の応用として、産業連関について取り上げる。実際の産業連関図について考えるのは大変なので、講義では3×3行列程度の擬似的な連関図を扱う。また、Googleページランクの例を用いて固有値、固有ベクトルについて講義する。これまでと比べて少し難易度が高い回になる。

15
総合演習

講義のまとめを問題演習を通じて行う。関数/最大最小/積分/行列計算/連立方程式/線形変換が主なテーマである。

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