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科目の概要

私たちを取り巻く複雑な経済環境における、個々の消費者や企業が巻き起こすさまざまな事象を、ミクロ経済学の考えを用いて解釈する方法を紹介する。具体的な事例の考察をもとに、個々の消費者がどのような行動を通じて合理的な選択を試みているのか、また企業はどのように利潤の最大化を目指すのか、それぞれの意思決定プロセスの仕組みを理解し、社会やビジネスの事象に対する、より複合的かつ客観的な視点を養う。

科目情報

履修想定年次
2年次
単位数
2単位
開講Q
2Q、4Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
ECON-2-C1-0204-002
到達目標
個別の消費者や企業の行動に焦点をあて、経済活動の基本を具体的かつ多様な視点から理解することができるようになる。これらの理解の実践的な活用として、企業においては、価格設定や生産最適化、市場競争力を向上させるための選択に関して論理的な解を導くことができるようになる。これにより、消費者と企業の双方の視点から、現実の経済状況を深く把握し、未来に向けた効果的な戦略を検討する力を身につけることができるようになる。
教科書・参考書
  • N.グレゴリー・マンキュー著『マンキュー経済学Iミクロ編(第4版)』東洋経済新報社;第4版(2019/9/27)茂木喜久雄著『試験対応新・らくらくミクロ経済学入門(KS専門書)』講談社(2021/1/28)
授業時間外の学修
各回の講義内容を繰り返し見返し、各回2時間ほど復習を行ってください。また、次回の学習内容についても予め不明な単語や前提となる知識について、ウェブで調べる等、毎回二時間ほどのアクティブな予習を行ってください。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
イントロダクション

消費者や企業の行動を理解するための基本的な考え方やツール(図・式)の扱いについて学ぶ。

2
消費者行動

消費者はどのように最適な消費計画をたてるか。

3
所得変化の影響

所得が増えれば最適な消費量も変化する。

4
価格変化の影響

価格の変化によって、どのように消費量が変化するかを理解する。

5
労働供給量の決定

消費者は、どのように労働を供給して所得を得ようとするかについて理解する。

6
生産者による利潤最大化計画

生産者はどのような行動をとり、何を決定するのか。

7
価格変化と生産者への影響

市場で決定される価格が変化した場合、生産量にどのように影響を及ぼすかを分析する。

8
長期の生産者行動

これまでの短期における企業の行動に加えて、長期的な企業の行動や産業全体の均衡について理解する。

9
市場の安定化

完全競争市場において、均衡点がどのような調整過程を経て実現するかを理解する。

10
余剰分析

独占企業と比較して、完全競争市場がどのくらい望ましいのかという判断を、「余剰」という概念をもちいて分析する。

11
純粋交換経済

複数の財を同時に扱う一般均衡分析において「パレート最適」という考え方をもちいて資源配分の効率性を理解する。

12
独占企業の行動

完全競争市場の条件が満たされない不完全競争市場において、どのような企業行動や影響が考えられるかについて理解する。

13
寡占企業の行動

市場を数社で独占している寡占市場において、それらの企業がどのように行動するかを理解する。

14
市場の失敗:公共財と外部不経済

望ましい市場の達成が困難な場合、政府はどのように市場に介入するかを理解する

15
情報の不完全性

不完全な情報や不確実性がつきまとう現実の経済市場においては、市場が非効率となり市場の失敗を引き起こす可能性があることを、モラル・ハザードと逆選択という二つの例から理解する。

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