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科目の概要

インターネットがどのように形作られているのか、その背景や技術的な要素などについて解説する。ネットワーク同士の接続の仕組みであるASとBGP接続についてや、TCP/IPとDNSの仕組みなどインターネットを支えるそれぞれの技術の詳細についてや、物理障害による事例、国境問題や、大規模トラフィックに対する対応、DDoSなどのセキュリティ対策、最後にインターネットや電気通信を支える法律などの枠組みについても解説する。

科目情報

履修想定年次
2年次
単位数
2単位
開講Q
1Q、3Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
INF-2-C1-1030-001
到達目標
インターネットは社会や生活の基盤としてなくてはならない技術である。一方、従来型の通信技術とは異なる考え方・思想に基づき設計・開発が行われている。このようなインターネットの成り立ちとその特性を理解し上手に活用するための知識、テクノロジーを理解することを目標とする。
教科書・参考書
  • 井上直也・村山公保・竹下隆史・荒井透・苅田幸雄『マスタリングTCP/IP入門編(第6版)』オーム社、2019年あきみち・空閑洋平『インターネットのカタチ』オーム社、2011年小川晃通『プロフェッショナルIPv6第2版』ラムダノート、2021年
授業時間外の学修
各回の授業内容は繰り返し見返し、各回二時間ほど復習を行ってください。また、次回の学修内容についてもあらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebで調べるなどして各回三時間ほど予習を行ってください。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
インターネットが社会で果たす役割

インターネットが社会で果たす役割を理解する。接続機器の種類と接続方法、効率化された事例を学び、インターネットの影響を深く学ぶことで自身の技術理解を深める。

2
インターネット以前の通信の歴史

古代からの通信の歴史と国際電信の時代を通じて、電話の普及や回線交換とパケット交換の違いを理解する。データ伝送の速度・帯域と機密性と暗号についても学ぶ。

3
インターネットの成り立ち

コンピュータネットワークの基本概念とインターネットの成り立ちを学ぶ。ARPANETやNSFNETの誕生、インターネット以前のネットワークとの関連性、地域とインターネットの関係性を理解する。

4
インターネットが実現したサービス(1)

情報検索や検索エンジンについて理解を深める。検索エンジンと権利関係やビジネスモデル、広告について学修し、機械学習(AI)によるサービスについても考察する。

5
インターネットが実現したサービス(2)

eコマースやオンラインストレージなど、インターネットが実現した様々なサービスを学ぶ。具体的な事例を通して、それぞれのサービスの役割と利用方法を理解し、実際のビジネスや生活にどのように活用できるかを考える。

6
SNSや映像サービス

SNSやメッセージングサービスの活用方法を学び、また適切な付き合い方を考える。さらに、オンラインゲームやクラウドソーシング、マッチングサービスなど、多様な映像サービスを理解し、ビデオ会議の使い方も修得する。

7
インターネットの技術を理解するための前提知識

プロトコルの基礎から作り方までを一通り学び、インターネットの技術を理解する土台を築く。具体的なプロトコルの例を通して、プロトコルレイヤーの理解を深める。

8
インターネットを支える技術

物理接続の光ファイバケーブル、メタルケーブル、Wi-Fiから始まり、イーサネットやTCP/IP、さらにスイッチとルータなどの機材を通して、インターネットを支える技術を理解する。

9
IPとドメイン名に関する技術

IPとドメイン名の基礎知識を学び、IPv4とIPv6の違いやDNSの役割を理解する。加えて、ドメイン名の登録からトラブル解決までを修得する。

10
アプリケーション 電子メール

電子メールの歴史から現在の課題、将来性までを学修する。また、多言語化とコンピュータにおける日本語の取り扱いについても理解を深める。迷惑メールやフィッシング詐欺といった問題も議論し、対策を考える。

11
アプリケーション Web

Webの技術やHTTP, HTTPS, URLといった基本概念を学修し、その発展とクラウドサービスについて理解を深める。また、サーバ証明書の取得方法も修得する。

12
インターネットのマインドとBGP

インターネットを支えるマインドと自律・分散・協調、相互信頼、ポステルの法則を理解し、BGPとBGPによる大規模事件について学ぶ。インターネットの根源に迫る知識を深めることが目的である。

13
インターネットとケーブリング

インターネットの基盤となる海底ケーブルについて学び、その敷設や脅威について理解を深める。また、ネットワークの構築とコスト構造についても学修する。

14
インターネットの耐障害性・規模対応性

インターネットの特性である耐障害性と規模対応性について理解を深める。Contents Delivery NetworkやCDNの仕組み、大規模サービス不能攻撃とその対策についても学ぶ。

15
インターネットと法律

インターネットと法律の関連性を理解する。電気通信事業法や電気通信事業者について学び、日本電信電話株式会社が扱う地域IP網やISP、ケーブルインターネットの法的側面を探求する。

関連科目