シラバス
入学のご案内履修登録
プロジェクトマネジメント概論のサムネイル

プロジェクトマネジメント概論

[2026年度開講]

科目の概要

プロジェクトマネジメントは、全ての人にとって役立つ知識体系である。本授業では、世界で標準的に教えられているプロジェクトマネジメントに準拠し、さらに、具体的な事例をもとに分かりやすく構成する。本授業では、プロジェクトマネジメントを行ううえで必須となる、次のような内容を扱う。WBS(Work Breakdown Structure)、スケジューリング、見積もり、品質マネジメント、リスクマネジメント、コミュニケーションと合意形成、調達など。なお、アジャイル開発の重要な概念である自律についても学ぶ。

科目情報

履修想定年次
2年次
単位数
2単位
開講Q
1Q、3Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
INF-2-C1-1030-002
到達目標
本授業を通じて、WBSやスケジューリングをはじめ各種技法に用いられる用語の意味や使用方法を理解することを目指す。そのことにより、増加傾向にある国際的なプロジェクトにおいても、海外のメンバーとプロジェクトマネジメントに関する意思疎通ができるようになることを目指す。また、身近な課題解決やチャレンジする目標達成をプロジェクトとしてとらえ、自ら計画し、実行し、コントロールしながら、運営できる能力の獲得を目指す。
教科書・参考書
  • 伊藤大輔『ポイント図解プロジェクトマネジメントの基本が面白いほど身につく本』KADOKAWA、2021年中嶋秀隆・中西全二『死ぬまでに達成すべき25の目標』PHP研究所、2007年
授業時間外の学修
日々の生活の中で、プロジェクトを意識すること
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
プロジェクトとは

実務経験のない学生にとって、企業で行うプロジェクトがどのようなもので、どのように遂行されているのかをイメージすることは難しい。そこで、第1回目、「プロジェクトとは」において、身近な事例をもとにプロジェクトについて考え、自らが、どのようなプロジェクトを持っているのかを確認する。

2
歴史に見るプロジェクトマネジメント

人類は太古より多くのプロジェクトを実施してきた。過去に行ってきた有名なプロジェクト(ピラミッドの建設や参勤交代など)について確認し、それが、どのように実施されてきたのかを確認する。

3
プロジェクトは企業の生命線

実務経験のない学生には、企業においてどのようなプロジェクトが計画され、実施されているのかをイメージすることが難しい。そこで、企業におけるプロジェクトを具体例を通じて学ぶ。また、それらのプロジェクトが企業活動において、どのような意味を持つのかを確認する。

4
プロジェクトマネジメント Ⅰ

プロジェクトマネジメントの知識体系の中から、プロジェクトの初期段階に行うべき内容(目標の設定、プロジェクトチャーターの作成、WBS)について学ぶ。

5
プロジェクトマネジメント Ⅱ

WBSの作成に続く作業として、見積り、スケジューリングについて学ぶ。また、スケジューリングにおいては、ネットワークダイアグラムの作成と日程計算の方法について理解し、簡単な事例をもとに、計算できるようになることを目指す。

6
プロジェクトマネジメント Ⅲ

プロジェクトは、通常、多くの人々の共同作業によって実施される。人が共同作業を行うためには、組織を作り、仕事のやり方を決めて実施することが必要である。ここでもそのために必要となる考え方について学ぶ。

7
見積り

プロジェクトを成功させるためには、計画を立案する。計画を立案するためには、作業量、期間、コストなどを見積もる必要がある。ここでは、それらを見積もるための方法について学修する。

8
品質マネジメント

プロジェクトは、一般的に、いくつかの大きな行程(フェーズ)によって分割される。ある行程で作成した成果物は、次の工程の入力(インプット)となる。ある行程の作業品質が悪いと、次の工程(次工程)の作業が困難となる。このように、プロジェクトでは、各工程ごとにしっかりとした品質を確保することが全体の成功にとって重要となる。そこで、ここでは、工程ごとに品質を確保していく方法を学修する。

9
リスクマネジメント

リスクマネジメントの基本的な概念を理解し、リスクの洗い出し、分析、対応策の検討方法を学ぶ。また、演習を通して理論を実践に活用する力を身につける。

10
人を知る

プロジェクトには、多くの人がかかわり、共同で目標に向かっていく。人にはそれぞれ個性があり、実は、考え方も、仕事のやり方も一人ひとり異なる。そのことを前提に、いかに効率的なチームを作れるかということが重要なポイントとなる。そこで、ここでは、「人」というものがどのような特性を持ち、チームとして仕事をしていくときには、どのような考慮が必要であるかを学修する。

11
プロジェクトの調達

企業は、プロジェクトのほぼ全体もしくは作業の一部を外部組織に委託することがある。その場合、企業間において契約行為が必要となる。ここでは、そのような契約が必要となるケースについて、どのような手順で行うかを学修する。

12
プロジェクトのコミュニケーション

プロジェクトは、複数の人で実施されるため、各個人間のコミュニケーションが重要となる。ここでは、第10回の続きとして、人によるコミュニケーションの難しさと、それを克服していく方法について学修する。

13
アジャイル(1)

前回までは、ウォーターフォール型もくはVモデル型の工程を前提にプロジェクトマネジメントの内容を確認してきたが、ここでは、アジャイル型の工程を前提とした場合のプロジェクトマネジメントについて学修する。

14
アジャイル(2)

アジャイル型プロジェクトにおける考え方や各種手法について学修する。具体的には、チームの中の役割や進捗マネジメントの方法を学修する。

15
職業人としてのプロジェクトマネジャー

プロジェクトマネジャーは、一つの職種でありプロフェッショナルとして扱われる。ここでは、プロジェクトマネジャーに必要となる職業人倫理、そして、ソサエティー(職業人団体や学会)、資格制度について学び、最後に、プロジェクトマネジメントの全体を復習する。

関連科目