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計算機実験で学ぶ確率とモンテカルロ法

[2026年度開講]

科目の概要

この講義では、乱数を使った計算機実験を楽しみながら、次のことを学ぶ。 1.大数の法則や中心極限定理などを含む確率の基礎 2.乱数を用いた数値計算法(モンテカルロ法)の基礎 1では、乱数を用いた実験を通じて抽象的にみえる数学的な概念を具体的に観察する。2では、一見するとランダムネスに関係ない計算に乱数が使われる様子を示す。受講者がプログラム(R言語を想定)を書いて実行することでより理解が深まるが、プログラミングは全くだめ、という方が受講されても筋道が理解できるような構成とする。2に「モンテカルロ法」とあるが、ベイズ統計やその他のデータ解析手法について学ぶ講義ではないので注意すること(マルコフ連鎖モンテカルロ法についてはベイズ統計とは関係のない例で説明する)。

科目情報

履修想定年次
2年次
単位数
2単位
開講Q
1Q、3Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
前提科目
(推奨)
なし
前提科目
(強く推奨)
なし
後継科目
(推奨)
なし
科目ナンバリング
INF-2-C1-1030-012
到達目標
大数の法則や中心極限定理などを含む確率の基礎について、感覚的に理解できるようになる。モンテカルロ法とはどのようなものかを知る。
教科書・参考書
[教科書]
  • なし(オリジナル教材)
[参考書]
  • 順次公開予定
授業時間外の学修
各回の講義内容は繰り返し見返し、各回二時間ほど復習を行ってください。 また、次回の学習内容についてもあらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebで調べるなどして各回二時間ほど予習を行ってください。
特記事項
順次公開予定 2026年2月27日現在。内容が更新される場合があります。

授業計画

1
はじめに

「確率」をどう学ぶか 計算機実験とは:ポーカーの例 人間が手で計算すると? 比較の仕方とこの例の教訓 乱数 今後の講義計画

2
確率の基礎

標本空間と事象 確率の公理 公理の正当化と疑問点 確率変数 条件つき確率と独立性 独立性をめぐって

3
確率分布と期待値

確率密度関数 R言語での確率分布 連続分布の例 確率変数の和の分布(実験) 期待値 期待値のない確率変数

4
誤差の平方根則

標本平均のばらつき 分散 和の分散と分散の和 平方根則の導出 チェビシェフ不等式と分布の裾確率 補論: 共分散と相関

5
平方根則の応用

ポーカーの確率再考 2項分布 出版バイアス 乱歩 乱歩と次元 光の干渉

6
大数の法則から中心極限定理へ

大数の法則 大数の法則とシミュレーションと乱数 経験則としての大数の法則はあるか 大数の法則から中心極限定理へ 実世界の分布いろいろ 正規分布とデータサイエンスへの応用

7
中心極限定理の仕組み

中心極限定理の仕組み 不動点の証明 3次キュムラント 4次キュムラント キュムラントが消えていく 補論:安定分布

8
指数分布・対数正規分布・変数変換

指数関数 速習コース 指数分布 対数関数 速習コース 対数正規分布 確率密度関数の変数変換 2変数の変数変換

9
ランダム級数をめぐって

調和級数と仲間たち ランダム調和級数 分散の評価 数列の収束とは? ランダムな数列の収束 無限と確率

10
マルコフ連鎖

マルコフ連鎖とは マルコフ連鎖の例 マルコフ連鎖の分類 マルコフ連鎖のシミュレーション 初期状態への依存性,確率の漸化式 高次マルコフ連鎖

11
中間まとめ,モンテカルロ法入門

中間まとめと今後の展望 乱数でπを求める 高次元空間 速習コース モンテカルロ法と次元の呪い インポータンス・サンプリング 高次元への拡張

12
円・球の内部のサンプリング

円・球の内部の一様乱数 円内の一様分布を極座標で表現 条件付き確率密度関数 逆関数法 球の場合 補論:多変量正規分布

13
ギブス・サンプラー

1次元ずつサンプリング ギブス・サンプラー マルコフ連鎖とギブス・サンプラー 一般の分布に適用 高次元球に適用 高次元球の体積

14
マルコフ連鎖の収束定理

前回の復習とまとめ 収束定理の定式化 証明の目標: 距離と縮小写像 縮小性の証明 混合性とMCMCへの応用 大数の法則と中心極限定理

15
MCMCに関する話題

メトロポリス法 打ち切りデータの解析 マルコフ連鎖モンテカルロ法の歴史 イジングモデル イジングモデルの中心極限定理 おわりに

関連科目