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科目の概要

グローバルにつながった世界に生きる人間として、様々な文化の違いを理解することの重要性と楽しさを認識するきっかけを作る。異文化研究の代表的な概念やモデルの学修を通じて、国の文化の特徴を把握する力を身につけると共に、自分自身のアイデンティティや無意識の偏見を自覚し、他者と共に生き働く上での感度を鍛える。このような知識と意識の獲得を通じて、異文化間でのコミュニケーションや協業に積極的に取り組むマインドを養う。

科目情報

履修想定年次
2年次
単位数
2単位
開講Q
1Q、3Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
SOC-2-C1-1030-007
到達目標
本科目を通して、世界各国の文化の特性を理解し、異なる文化や背景を持つ人々とのコミュニケーションを建設的に行う能力を身につけることができる。また、各文化の背景にある歴史や宗教等のコンテクストを理解することにより、グローバル社会の基盤となる多様な価値観・倫理に思いを馳せ、深く思索する力を高め、自己のアイデンティティや先入観についても自覚し、異文化間でのコミュニケーションや協業に積極的に取り組む心構えを身につけることができる。
教科書・参考書
  • エリン・メイヤー「異文化理解力―相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養」英治出版(2017/7/7)宮森千嘉子、宮林隆吉「経営戦略としての異文化適応力」日本能率協会マネジメントセンター(2019/3/20)フォンストロンペナールス,チャールズハムデン‐ターナー「異文化の波―グローバル社会:多様性の理解」白桃書房(2001/11/6)エドワードT.ホール「沈黙のことば―文化・行動・思考」南雲堂(1966/11/1)山本志都(著),石黒武人(著),MiltonBennett(著),岡部大祐(著)「異文化コミュニケーション・トレーニング––「異」と共に成長する」三修社(2022/12/1)
授業時間外の学修
各回の講義内容は繰り返し見返し、各回二時間ほど復習を行ってください。また、次回の学習内容についてもあらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebで調べるなどして各回二時間ほど予習を行ってください。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
イントロダクション/文化とは何か

文化とは何かを深く理解するため、「文化」の概念と構造を学ぶ。さらに、文化をとりまく様々な概念についても議論する。

2
異文化研究の概観

異なる文化を理解するための概念やモデルを学ぶ。文化の分類、主要な異文化理論とモデルについて深く掘り下げ、文化間の理解を深める。

3
ホフステード「国民文化の次元」

ホフステードの「国民文化の次元」を学習し、権力格差、集団主義/個人主義等の文化の違いを理解する。

4
ホフステード「6つのメンタルイメージ」(1)

ホフステードの提唱する「6つのメンタルイメージ」の概要と、その内の5つ(コンテスト、ネットワーク、油の効いた機械、人間のピラミッド、太陽系)を詳しく学ぶ。

5
ホフステード「6つのメンタルイメージ」(2)

「ホフステードの6つのメンタルイメージ」を深掘りし、特に「家族」や「日本のクラフトマン像」に焦点を当てる。さらに文化間での対立について考察する。

6
トロンペナールス&ハムデン-ターナー「7次元モデル」(1)

トロンペナールス&ハムデン-ターナーの「7次元モデル」を通じて、文化間での人間関係に対する考え方の違いについて深掘りする。各次元の特性や、それらが日常の人間関係にどのように影響するかを理解する。

7
トロンペナールス&ハムデン-ターナー「7次元モデル」(2)

トロンペナールス&ハムデン-ターナーの7次元モデルのうち、「時間志向性」「自然・環境との関わり方」を深く学び、文化的ジレンマの解決について議論する。

8
メイヤー「カルチャー・マップ」(1)

メイヤーの「カルチャー・マップ」を通じて、異文化間のコミュニケーションや説得、フィードバックのなどの違いについて学ぶ。

9
メイヤー「カルチャー・マップ」(2)

メイヤーの「カルチャー・マップ」を用いて信頼の築き方、見解の相違、スケジューリング等のトピックを深掘りし、日本人や自身のカルチャー・マップの理解を深める。

10
ベネット「異文化感受性発達モデル」

ベネットの「異文化感受性発達モデル」を通じて、自文化中心的段階から文化相対的段階までの異文化理解の変化を学ぶ。

11
違いを楽しむ力

異なる視点や価値観を理解し、活用する力を養う。判断の保留、エポケー対話、コンテクスト、エンパシー(共感)と想像的参加について深く学ぶ。

12
私たちのアイデンティティ

社会的カテゴリーやステレオタイプ、それらが生み出す差別や無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)について学ぶ。自分たちのアイデンティティへの理解を深める。

13
私たちのDE&I

多様性、男女の性役割意識、LGBTQ、発達の多様性などを学び、公平と平等の違い、インクルージョンの本質について理解を深める。

14
日本社会のコンテクストを理解する

著名な文献を通じて日本社会のコンテクストを理解する。日本の「空気」や「タテ社会」、そして違いと共に生きることについて学ぶ。

15
異文化深掘り演習

アメリカ、中国、フランス、ロシア、インド、メキシコの文化について深く探り下げる。

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