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科目の概要

スパコンより桁違いに高速な計算が実行できる可能性を秘めた量子コンピュータ。この動作原理、アルゴリズム、そしてプログラミング手法を取り上げる。座学と実践を組み合わせた本授業を通して、量子プログラムを設計、実装、実行する能力を養う。本授業は線形代数の知識が前提となり、量子物理学の知識は(あれば理解の助けになるが)必要としない。基本事項を座学で講義した後、実際にいくつかのアルゴリズムの実装実習を通じて、量子プログラムを読み解き、実装する能力を高める。

科目情報

履修想定年次
3年次
単位数
2単位
開講Q
3-4Q
科目区分
選択
授業の方法
演習科目
評価方法
グループワーク60% , レポート40%
科目コード
MTH-3-C3-0034-014
到達目標
量子コンピュータと古典コンピュータの違いを説明できる。量子コンピュータの基本構成要素と動作原理について説明できる。量子コンピュータが高速と言われる所以を説明できる。量子プログラムを実装し、量子シミュレータおよび量子コンピュータ実機において実行し、実行結果を解析することができる。
教科書・参考書
  • 【教科書】量子コンピュータの頭の中――計算しながら理解する量子アルゴリズムの世界(束野仁政/技術評論社)2023
授業時間外の学修
各回の学修内容について、あらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebなどで調べ、二時間ほど予習を行う。予習用に配られた資料がある場合、必ず目を通す。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
量子コンピュータとは

1回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

ガイダンス・第1章(の主要部、以下省略):量子コンピュータとは何か、歴史や古典コンピュータとの対比を通じて知る。

2
量子コンピュータの数学的基礎

2回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第2章 線形代数の復習:量子コンピュータで必要になる線形代数の知識を復習する。特に量子コンピュータの基礎になるユニタリ行列やブラケット記法を修得する。

3
量子コンピュータの基本要素

3回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第3章 量子状態、ゲート、測定:量子コンピュータの基本ルールである「量子状態」「量子ゲート」「量子測定」について習熟する。

4
量子回路の行列表現

4回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第4章 ゲートの行列表現:代表的な1量子ビットゲートである「アダマールゲート」「Xゲート」「Zゲート」を行列で表し理解する。

5
2量子ビットの状態

5回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第5章 量子もつれなど:2量子ビットの状態の記述と量子もつれについて計算できるようになる。

6
2量子ビットの量子回路

6回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第6章 CNOTゲートなど:2量子ビットゲートの代表であるCNOTゲートやSWAPゲートを学ぶ

7
量子プログラミング基礎・前編

7回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第7章前半 環境構築、動作確認:IBM Quantum LabとQiskitを使ってテストプログラムを実行できるようになる。

8
量子プログラミング基礎・後編

8回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第7章後半 様々な実装:簡単な量子回路を構築し、測定を行い、結果を可視化できるようになる。

9
n量子ビット:理論と実装

9回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第8章 一般化と基本3ビットゲート:3量子ビット以上の一般化をテンソル積を用いて記述できるようになる。

10
量子テレポーテーション

10回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第9章 重要なアルゴリズムを学び実装する:量子テレポーテーションを例に取り、その理論を学んだあと実際に量子プログラムとして実装・実行する。

11
ドイッチュのアルゴリズム

11回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第11章 古典を凌駕する応用1:古典コンピュータより高速と考えられているドイッチュのアルゴリズムを学び、実装・実行する。

12
グローバーのアルゴリズム

12回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第12章 古典を凌駕する応用2:古典コンピュータより高速と考えられている探索アルゴリズムを理解、実装・実行する。

13
量子コンピュータ実機の活用

13回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

付録 本物の量子コンピュータにアクセス:量子コンピュータ実機 IBM Quantum を用いてこれまでのプログラムを実行する。

14
量子誤り訂正概論

14回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

第10章 実機のエラーとの格闘:量子誤り訂正理論の基礎と必要性について概観する。

15
総まとめ、研究の最前線の展望

15回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

授業の内容と最新の話題の橋渡し:これまでの授業の内容を振り返り、研究の最前線での研究テーマとの橋渡しを行う。

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