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科目の概要

法律は私たちの日々の生活を規律している。日常で刑事法が問題となるのは例外的な場合であるが、民事法については気づかないまま触れているであろう。この授業では、人と人、人と物との関係を規律する民法の基本的な構造を描き出し、それによって、人との間で何らかの紛争が生じたときに、法的知識を駆使して相手と交渉し、説得するという武器としての法的思考を伝達する。

科目情報

履修想定年次
3年次
単位数
2単位
開講Q
1Q、3Q
科目区分
選択
授業の方法
オンデマンド科目
評価方法
確認レポート 50% , 単位認定試験 50%
科目コード
SOC-3-C1-1030-001
到達目標
自らを取り巻く具体的な問題について民法の法則に基づいて分析し、自らや相手にどのような権利または義務が生じているのかを理解し、それをベースに交渉する能力を身につける。民法の解釈が決して一通りに定まるものではないと理解したうえで、判例や通説を批判的に検討し、異なる視点から法を多角的に分析して、ゼロサムでない多くの当事者がより受け入れやすい結論を探る力を手にする。
教科書・参考書
  • 野村豊弘『民事法入門(第8版補訂版)』(有斐閣アルマ、2022年)道垣内弘人『リーガルベイシス民法入門(第4版)』(株式会社日経BP、2022年)
授業時間外の学修
次回の学習内容について、不明な単語や前提となる知識を参考書等で調べるなどして各回二時間ほど予習し、授業内容は繰り返し見返し、各回二時間ほど復習を行うこと。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
イントロダクション

授業全体のねらいと進め方、及び法全体の中での民事法の位置づけと民法の意義・構造について。

2
「人」に関する法律関係

民法における権利義務の主体・意思能力・代理概念について理解する。

3
「意思表示」に関する法律関係

民法における意思表示の概念およびその無効・取消について理解する。

4
「契約」の種類

売買契約および賃貸借契約について理解する。

5
「契約」の履行

消費貸借契約および契約の履行について理解する。

6
「契約」の不履行

契約が不履行だった場合の履行強制と解除について理解する。

7
「債権」の回収

債権回収のための手段について理解する。

8
「所有」に関する法律関係

物権制度の意義と不動産の対抗要件について理解する。

9
債権を「担保」する制度

担保権の意義・設定および第三者との関係について理解する。

10
不法行為の要件

不法行為の意義と要件について理解する。

11
不法行為の類型

不法行為の類型を具体例に則して理解する。

12
「夫婦」をめぐる法律関係

婚姻とその多様化について法学の観点から理解する。

13
「親子」をめぐる法律関係

父母に関する法律および親権と監護権紛争について理解する。

14
「相続」をめぐる法律関係

相続と遺言について理解する。

15
権利の実現

権利を実現するための手段としての法の役割について理解する。

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