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科目の概要

なぜ5次以上の一般代数方程式は代数的な解の公式(あるいは解き方の手順)をもたないのか?このシンプルな問いに対する深遠な解答がガロア理論である。この科目ではガロア理論の本質を理解することを目標とする。 本科目は演習科目に位置付けられ、学生の積極的な参加、問題演習への取り組みが求められる。

科目情報

履修想定年次
4年次
単位数
2単位
開講Q
1-2Q
科目区分
選択
授業の方法
演習科目
評価方法
レポート70% , グループワーク30%
科目コード
MTH-4-C3-1200-001
到達目標
● 代数的解法について理解し、5次以上の一般代数方程式は代数的解法を持たないという定理(アーベル・ルフィニの定理)について、その仕組みを理解する。 ● 代数方程式のガロア群について理解し、ガロア群が代数方程式の解法の「困難さ」を統制していることを体得する。 ● ガロア理論の基本定理の内容を理解し、簡単なガロア対応が計算できる。
教科書・参考書
  • 【参考書】ガロア理論12講(加藤文元/KADOKAWA)2022
授業時間外の学修
各回の学修内容について、あらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebなどで調べ、二時間ほど予習を行う。予習用に配られた資料がある場合、必ず目を通す。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
ガロア理論とは何か?

1回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

ガロア理論の概要・五次以上の一般代数方程式は代数解法をもたない(アーベル・ルフィニの定理)の意味を理解する。

2
複素数と方程式

2回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

複素数の概念・体の概念・多項式の概念・多項式への数値の代入・代数方程式の概念および代数学の基本定理の意味を理解する。

3
体の代数拡大

3回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

多項式の割り算から既約方程式の概念・代数的要素および体の単拡大、さらに一般の代数拡大の概念について理解する。

4
方程式のガロア群

4回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

代数方程式のガロア群について最初に具体例を通じてインフォーマルな定義を理解し、最小分解体を用いたフォーマルな定義を学ぶ。

5
群論①

5回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

置換の概念・置換の合成・逆置換・巡回置換と互換・置換の符号・置換の型・抽象的な群の定義および群の具体的な例など。

6
群論②

6回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

部分群とコセット分解の概念について学ぶ・部分群の例・コセット分解の具体的計算・位数とラグランジュの定理など。

7
群論③

7回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

群準同型の概念・群準同型の像および核・それらが部分群となること・同型・自己同型・内部自己同型などの概念を理解する。

8
群論④

8回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

正規部分群の概念・正規部分群のコセット分解の性質・剰余群(剰余類の集合が自然に群になること)・準同型定理など。

9
ガロア拡大とガロア群

9回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

体の自己同型・代数閉体と代数閉包・自己同型と共役の概念・ガロア拡大とガロア群・ガロア拡大の初歩的な構造について理解する。

10
ガロア対応①

10回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

ガロア拡大の復習・ガロア理論の基本定理(ガロア対応)・ガロア対応の計算例・部分群と中間体の対応について具体的に理解する。

11
ガロア対応②

11回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

ガロア対応の考え方を代数方程式の解法に応用してみる・二次方程式とガロア対応・三次方程式とガロア対応について発見的考察を含めて概観する。

12
べき根拡大

12回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

べき根型の方程式(1のべき根・円分多項式と円分拡大)・巡回拡大。べき根拡大と巡回拡大(クンマー理論)・三次方程式の解法再訪など。

13
方程式の可解性①

13回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

四次方程式の解法・代数的解法の概念のフォーマルな導入・代数的解法の例・代数的可解性の条件について、その仕組みと考え方を理解する。

14
方程式の可解性②

14回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

代数的可解性に関して、いくつかの補足を通じてさらに理解を深める・応用:アーベル・ルフィニの定理(交換子群・非可解性の証明)など。

15
作図問題とまとめ

15回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

作図問題とは何か・作図可能な点とその特徴付け・応用:角の三等分問題・立法体の倍積問題・正多角形の作図可能性について理解する。

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