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科目の概要

数理論理学を学ぶ上で基本的となる事項を学修する。まず一階述語論理の証明体系の例として自然演繹の体系NKを導入した後、論理式の解釈を定める「構造」を定義し、一階述語論理の完全性定理を証明する。授業の後半ではゲーデルの不完全性定理について、主張の意味するところと証明の概略を解説する。 本科目は演習科目に位置付けられ、学生の積極的な参加、問題演習への取り組みが求められる。

科目情報

履修想定年次
4年次
単位数
2単位
開講Q
1-2Q
科目区分
選択
授業の方法
演習科目
評価方法
レポート70% , グループワーク30%
科目コード
MTH-4-C3-1200-002
到達目標
簡単な恒真式について、自然演繹の証明体系NKにおける導出図が描けるようになる。構造が論理式を充足することの定義を理解し、一階述語論理の完全性定理を証明とともに理解する。ゲーデルの不完全性定理の意味するところを理解し、その証明の概略を、各種用語の定義とともに説明できるようになる。
教科書・参考書
  • 【参考書】数理論理学(鹿島亮/朝倉書店),2009
授業時間外の学修
各回の学修内容について、あらかじめ不明な単語や前提となる知識をWebなどで調べ、二時間ほど予習を行う。予習用に配られた資料がある場合、必ず目を通す。
特記事項
順次公開予定

授業計画

1
イントロダクション

1回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

授業全体の流れ、この科目で何を学ぶかについて説明する。

2
論理式の定義

2回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

言語・項・論理式の定義と例を説明する。

3
自然演繹の体系NK

3回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

一階述語論理の証明体系の例としてNKを導入し、推論規則や導出図について説明する。

4
NKによる証明の例

4回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

NKにおける定理の証明の導出図をいくつか見る。

5
L構造と充足、妥当性

5回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

構造が論理式を充足することの定義と、論理的妥当性の定義を述べる。

6
一階述語論理の健全性

6回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

NKで証明できる文は論理的に妥当であるという、一階述語論理の健全性定理を証明する。

7
一階述語論理の完全性(1)

7回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

論理的に妥当な文はNKで証明できるという、一階述語論理の完全性定理について、証明を行う。

8
一階述語論理の完全性(2)

8回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

論理的に妥当な文はNKで証明できるという、一階述語論理の完全性定理について、証明を行う。

9
不完全性定理の概要

9回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

ゲーデルの不完全性定理の意味するところについて、正確に説明する。特に、ゲーデルの不完全性定理とは「何でないのか」を理解する。

10
一階ペアノ算術PA

10回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

一階ペアノ算術の公理系PAについて、特に数学的帰納法の公理について解説する。

11
ゲーデル数と算術化

11回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

論理式や証明などの記号列をひとつの自然数で表す手法であるゲーデル数について解説する。

12
計算可能性

12回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

計算可能性理論について、概略を述べる。

13
表現定理と対角化補題

13回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

計算可能関数がPAで表現できるという表現定理と、その帰結としてPAの述語は不動点を持つという対角化補題が得られることを見る。

14
第一不完全性定理

14回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

一定の条件をみたす公理系は不完全であるという第一不完全性定理を証明する。

15
第二不完全性定理

15回開講日時:
2099年4月1日(水) 00時00分より

一定の条件をみたす公理系は自己の無矛盾性を証明できないという第二不完全性定理について、証明の概略を述べる。

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